今回は「平等、公平、公正」の違いです。
平等(Equality)とは、みな一律に等しい、イコールに扱うということです。食べ物を平等に配布する、お金を平等に支給する、男女平等に機会が与えられる。などと使います。
公平(Equity)とは、みな同じ様に扱うこと、偏った判断や処理をしないこと。公平を期すためにルールを見直す、公平にするためハンディキャップを与える。などと使います。
もう一歩、違いについて踏み込んでみます。
例えば競馬にはハンデ戦というレースがあり、出走する全ての馬が1着となれるよう、ハンデキャッパーと呼ばれる人たちが各馬の斤量(重り)を意図的に設定します。
ここで「平等に重りを設定する」となると、各馬同じ重さを負担することになるので不適切です。
「公平に重りを設定する」とすれば、各馬の差異や特徴に合わせた負担を設定することで、
全ての馬が同じスタート地点に立ちレースをすることができます。
最後に公正(Fairness)とは、平等で偏りがないこと、公平で正しいことです。公正に判断する、公正な取引を行う、などと使います。
基本的には「平等」や「公平」と同じ意味とも感じますが、何かの判断や取引において平等が良いのか公平が良いのかなど、それぞれのケースに合わせ正しく扱うことが「公正」です。
先ほどの競馬のハンデ戦で各馬の重さを設定するハンデキャッパーには公正さが求められ、この場合は各馬を公平に扱うことが公正です。
一方で、男女に差別なく機会を与えるという場面においては、男女を平等に扱うことが公正であると言えます。