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2023年11月13日月曜日

違いを理解する 〜被告、被告人〜

今回は被告と被告人です。どちらも法律用語です。

被告

民事裁判で訴えられた人のことを被告と呼びます。裁判を起こした人のことを原告と呼びます。
民事裁判は誰かを訴えれば原告になり、訴えられたら被告になります。誰でも原告でも被告でもどちらにでもなる可能性があります。

被告人

刑事裁判で起訴された人のことを被告人と呼びます。刑事裁判で裁判にかける(起訴する)のは検察官です。刑事事件で起訴され被告人になることは誰でも可能性はありますが、検察官にでもならない限り誰かを起訴することはできません。

ちなみに、マスコミは被告と被告人の使い分けをしないときがあり、民事事件でも刑事事件でもどちらも被告と呼ぶことがあります。視聴者に分かりやすいように、ということなのか理由は不明ですが、正しく伝えてほしいものです。

被疑者

刑事事件において起訴前の人を被疑者と呼びます。警察が逮捕してから、被疑者と事件記録が検察へ引き継がれ(送検)、検察が起訴するまでの間が被疑者です。検察が起訴した後は被告人です。

ちなみに、マスコミでは容疑者という呼び方を使いますが、これは独自の呼び方で法的な呼び方ではありません。

前科と前歴

前科は刑事事件において被告人の有罪判決が確定した場合の経歴のことです。前歴は被疑者になったことがある場合の経歴のことです。書類送検とは警察から被疑者と事件記録が検察へ送られたことを指します。書類送検されただけで不起訴になれば、裁判で有罪になったわけでもないので前科はつきません。ただし、不起訴になっても書類送検されたという事実は前歴に残ります。 

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