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2021年8月7日土曜日

企業経営理論 〜ブランド戦略〜

ブランド定義
ブランドの定義

他の売り物やサービスと異なるものと識別するため
・名前
・用語
・デザイン
・シンボル
ブランドエクイティ

①製品やサービスに与えられた付加価値
②企業にとって心理的価値と財務的価値をもつ重要な無形資産
ブランドエクイティの構成要素

①ブランド・ロイヤリティ
②ブランド認知
③知覚品質
④ブランド連想
⑤その他所有資産(特許、商標、チャネル関係)

ブランドの持つ効果

ロイヤリティ効果

・当該ブランドを付与した商品を消費者が反復的に購買する効果
具体例:工場見学(オープンハウスなど)
価格プレミアム効果

・ブランドを付与していない同等機能の商品と比較し、高い価格を消費者が支払う効果
具体例:限定販売
ブランド戦略

同じブランド名を用いて、同じカテゴリーに形、色、サイズ、フレーバーなどを変えた製品を導入するライン拡張や異なるカテゴリーの新製品を導入するブランド拡張がとられる。同一ブランドでのさらなる市場浸透策が難しいと判断される場合には、同じカテゴリーに新ブランドを展開するマルチブランドや、他社との共同開発という形をとり、自社のブランド名と他社の人気ブランド名の 2 つを同一製品で用いるコ・ブランディングが検討される。
ブランド戦略の枠組み

















ブランドの機能

ブランドの機能には、識別機能、差別化機能、品質保証機能などがある。ブランドが製品に価値を生み出す力は、消費者の知覚を変える差別化機能によるものであり、イメージの知覚だけにはとどまらず、味の知覚や価格の感じ方にも影響を及ぼす。 同等の製品でも、強いブランドを付した製品は高値で取引されたり売上数量が増加したりするなど、ブランドには顧客の知覚を変化させる機能があり、他のブランドとの違いを生み出す原動力となっている。ブランドの機能に従った分類を行うと、企業ブランドと製品ブランド(個別ブランド)に分けることができる。これらのブランドには、品質保証の役割(エンドーサーとしての役割)や購買駆動機能(ドライバーとしての役割)がある。
知覚の選択的歪曲(わいきょく)

ブランドによって、製品に対する消費者の知覚が変化することがあること。例えば、飲料を商品名を言われてから飲み比べる場合と、商品名を言われずに飲み比べた場合、どちらの方が美味しいかという質問に対する回答の結果には、違いが生じることがある。
ブランド・エクイティ(ブランド資産)

ブランド・エクイティとは、ブランドが持つ無形の資産価値のことである。ブランドは、信頼感や知名度など無形の価値を持っており、それを企業資産として評価したもののこと。ブランド名やシンボルなどと結び付いて形成・蓄積された無形の正味資産を指す。ブランド・エクイティは、消費者の反応の違いから生まれるが、この反応の違いは、消費者のブランド知識の結果である。
ブランド知識

ブランド知識は、ブランドから連想される全ての考え、フィーリング、イメージ、経験、信念などからなる。
ブランド・エクステンション(ブランド拡張)

ブランド拡張とは同じブランド名を異なる製品カテゴリーに対して活用することを言う。例えば、同じブランド名でボディーソープの次にシャンプーを発売する場合などが該当する。
ブランド連想

ブランド連想には、数よりも「強さ」「好ましさ」「ユニークさ」が必要である。「強さ」とはブランド名を聞いてすぐに思い浮かぶ連想(例:ユニクロ→機能性)のことである。「好ましさ」とはネガティブな連想ではなくポジティブな連想でなくてはならない(例:機能性→使いやすい)ということである。そして、競合ブランドと共有されている連想だけであれば、消費者があえて当該ブランドを選択する理由がなくなるため、「ユニークさ」が求められる。
成分ブランディング

成分ブランディングとは、複数のブランドを組み合わせるコブランディングの一種であり、ブランド化された原材料や部品の連想を借用する方法である。成分ブランドへの選好と信頼を製品に備えることにより、自社ブランドに品質保証といった価値を付加することができる。成分ブランディングは自社ブランドの品質評価を高める有効な方法である。一方、コブランディングの欠点に、別のブランドと1つになってしまうリスクと、コントロールの欠如がある。例えば、パフォーマンスが不十分であると関わったブランドがマイナスの影響を被ることになりかねないことや、片方のブランドが多数のコブランディングを行っている場合、過剰な露出によって連想の効果が希薄化してしまう危険性がある。
パリティ(parity)

パリティとは同程度という意味であり、競争関係にある企業の技術水準が高い位置で平準化している状況では、企業間では価格以外での競争優位性を見出すことが難しくなるため、結果的に低価格での販売をせざるを得ない状況となり、商品がコモディティ化していく。同じ価格帯の商品であれば機能的・品質的な違いを認めることが難しくなりこのような状態をパリティ(parity)と呼ぶ。
マルチ・ブランド戦略

ブランド間の知覚差異は大きいが製品自体やその購買への関与度は低い、という状況でのブランド展開においては、頻繁なブランドスイッチが起こるバラエティ・シーキング型の購買が行われやすいため、同一カテゴリー内で複数のブランドを持つマルチ・ブランド戦略が採用されやすい。
ファミリー・ネーム

ファミリー・ネームとは、いくつかのカテゴ リーにまたがった製品に包括的なブランドをつけて展開することである。複数ファミリー・ネームとは、包括的なブランドを複数活用することである。例えば、自動車やパソコン、ファミリー・ レストラン等で、ターゲットとする市場セグメントに応じて複数のファミリー・ネームが使用されている。統一ファミリー・ネームを使用した場合、 ブランドを認知させるためのプロモーション・コストは節約できるが、仕様を訴求するためのプロモーション・コストは節約できない。

ブランド価値の基盤

ブランド価値の基盤となる商品価値の構造は4つの階層によって示される。最もベースとなる基本価値とは製品の基本的な品質のことであり、食料品であれば安全であることなどが該当する。続いて便宜価値とは、入手のしやすさや値頃感など便利に手近に使える価値が該当する。続いて感覚価値とは消費者が五感で感じる価値のことであり、パッケージデザインやネーミングの良さなどが該当する。最後に観念価値とは消費者それぞれがその製品に抱く物語や自分のライフスタイルへの意味づけを持つ価値が該当する。4つの価値は、基本価値を最下部として便宜価値、感覚価値、観念価値 の順にピラミッド状に構造されており、基本価値が十分に備わっていない商品では、上位の価値を強化できない。基本価値や便宜価値を高めるだけでは、差別化が図りにくくコモディティに陥りやすい。よって、顧客の満足を得るためには機能や効用を高め続けるだけでなく、感覚価値や観念価値を高めることが重要となる。感覚価値は、顧客の主観的な価値観により評価されるため、客観的な優劣判断を困難にする。しかし、感覚価値を高めることで他製品や他サービスとの差別化が図れるため、一般的に感覚価値を高めることで価格競争に巻き込まれにくくなる。入手の難しい高価なブランドにおいては、そのブランドを利用することによるステータスやライフスタイルといった観念価値の作用する割合が大きく、ハイブランドであることを象徴するブランドの歴史や物語などの訴求を通じて、ブランドの高い価値を支えている。
ブランドカテゴライゼーション

初めてブランドカテゴライゼーションを試みたハワードの概念では、保持するブランド情報を知名集合といい、さらに、消費者から見て購買を検討されるブランドであるかどうかによって、想起集合と非想起集合(「拒否集合」と「保留集合」)に分類される。なお、想起集合に含まれる代替案の数は、消費者、製品カテゴリーによって異なるが、おおむね1~5ブランドになるといわれている。
想起集合

想起集合とは、ある製品カテゴリーに含まれるブランドの全体のうち、消費者が購入を考えるブランドの集まりのことである。「考慮集合」と呼ばれることもある。カテゴリーによってばらつきはあるものの、購入を考えた時に想起集合に入るブランド数は平均3ブランドであるといわれており、想起集合をめぐる企業間の競争は熾烈なものとなっている。 消費者は想起集合に含まれる案の中から購買する代替案を選択するため、想起集合に含まれない代替案が購買されることはない。
保留集合

品質の割に価格が高かったり、自己の属する準拠集団の誰もが買わない、あるいは十分な情報を入手していないなどの理由で、仮に認識していたとしても購買代替案からは外されているブランドのことである。つまり、中立的な評価が持たれ、想起集合にも拒否集合にも該当しない集合である。
PB(プライベート・ブランド)

従来のPB商品は「安かろう悪かろう」というイメージが普及していたが、最近は小売業各社がオリジナルブランド(「セブンプレミアム」など)により、独自の高付加価値商品という位置づけでPB商品を開発・販売している。ヨーロッパでは、オウン・ブランドとも呼ばれる。 品揃えにおけるPB商品の構成比が高まると、メーカーが主導で製造したNB商品の構成比は低くなる。PB商品は小売業独自の商品であるため、NB商品を好む消費者は、NB商品の品揃えが少ないことに不満を招くことがある。 PB商品は自店舗のオリジナル商品であるため、競合店舗に対して差別化を図る手段となる。消費者がその商品を気に入った場合、消費者は自店舗に好んで足を運ぶことになるため、商圏内の競争関係にある店舗との間で、自らの店舗が独占的状況を作り出しやすくなる。
メリット(販売面)

①流通業者の持つ消費者情報を商品開発に活かすことができる
②広告宣伝費や営業にかかる費用を節約でき、商品を比較的安価に提供できる
③消費者ニーズを捉え、商品の付加価値を高めることで企業のブランドイメージが向上する
メリット(生産面)

①ある程度安定した受注が見込める
②事業拡大が可能
デメリット(販売面)

①商品は全て買い取ることを求められることが多く、売れ残りリスクが存在する
②販売予測の誤りによる過少生産により長期の欠品につながる
デメリット(生産面)

①製品や設備は発注側の意向に大きく影響を受けるため、自社でやりたいようにできない
②失注した瞬間、設備や人員の余剰が発生する
ダブルチョップ方式

ダブルチョップ方式とは、製品に「小売業」と「メーカー」の両社のブランドを併記する表記方式である。大量販売は難しい場合でも、有名メーカーのパーツを用いたPB商品や、ダブルチョップ方式で実現可能であり、同方式によって有名メーカーの名前を付けることで、一定の売上が期待できる。
ブランドの要素

ブランドの要素は五感による記憶可能性と、言語的意味による信頼度や連想のし易さの観点がある。
ブランドネーム

ブランドネームは視覚と聴覚への訴求と言語的な意味性がある。
スローガン

スローガンは聴覚のみへの訴求だが、言語的な意味性も高い。
パッケージ

パッケージは視覚と触覚に訴求できる。
ジングル

ジングルとは、ラジオ番組などでコマーシャルの開始や終了、楽曲の切り替わりなど、番組の節目に挿入される短い音楽などの総称なので、聴覚のみへの訴求となる。
地域ブランド

地域ブランドは、地域自体を意味する地域空間ブランドと、地域が生み出すモノやサービスを意味する地域産品ブランドとに区別される。地域ブランディングの具体的な構築プロセスを示すためには、地域ブランドが有する価値構造を分析し、長期的視点で価値創造のためのプランを描く必要がある。
地域空間ブランドにおける価値の具体例

基本価値、便宜価値、感覚価値、観念価値の4つの価値によって構成される製品のブランド価値構造に対して居住に関する地域空間ブランドを当てはめた場合は以下の通り。

基本価値:地域の居住性に関わるライフラインの充実度
便宜価値:地域の立地条件や交通アクセスの良さ
感覚価値:非日常性や癒やしなど地域にまつわるイメージ
観念価値:地域が有するストーリーへの共感や自己啓発の場としての愛着

2021年8月6日金曜日

企業経営理論 〜製品マーケティング〜

新製品開発のプロセス

アイデアの創造

アイデアの創造段階では、顧客ニーズや価格設定、市場調査などのデータ結果分析により、製品コンセプトについて検討する。SWOT分析やSCAMPER法(製品コンセプトを代用する=Substitute、組み合わせる=Combine、適応させる=Adapt、修正する=Modify、別の用途に使う=Put to other uses、省略する=Eliminate、再調整する=Rearrange)を活用しアイデアを次の段階に発展させやすくなる。
アイデアのスクリーニング

前段階で創造した製品アイデアを取捨選択する段階で実施する。新製品のプロトタイプを実際に開発するには多額のコストを要するため、スクリーニングと次段階である事業性の分析は、自社にとって不適切なアイデアを取り除き、コストを節約するためにある。
事業性の分析

市場調査による顧客のニーズの把握やさまざまな状況下で予想される売上高、原価、利益を推定しデータをもとに事業として成り立つのか判断する事業経済性分析を行う。
新製品の開発

事業経済性分析で製品化できそうなものを判断してまずは試作品を開発する。
テストマーケティング

市場テストは実験用仮設店舗などで消費者の受容性を取得し、価格戦略やプロモーション戦略の改善などを行っていくことが優先される。実際の市場で消費者の受容性を試験的に測定することもあるが、市場投入によるリスクをできる限り回避することが目的であるため実験用仮設店舗を用いて消費者の反応を確認する。
市場導入

売上状況、認知度、市場ニーズの判断基準をもとに、KPI(Key Performance Indicator)を設定
マーケティングリサーチ

知覚マップ

消費者の知覚空間上の位置付けを表現した図のこと。これにより対象間の知覚上の類似性を把握することができ る。一般的には2軸のマトリックスを通じ4象限に分類するケースが多く、例えば、デジタルカメラは機能性と携帯性の2軸で分類できる。デジタル一眼レフのように携帯性は低くとも機能性が高い製品があれば、コンパクトカメラのように機能性が低くとも携帯性が高い製品もある。開発中の製品および当該製品と競合する既存製品を対象に、消費者の「知覚マップ」を作成した場合、開発中の製品が空白領域に位置づけられたとしても、その製品に消費者ニーズや市場性があるとは限らない。(携帯性が低く、機能性も低いなど)。
市場規模の推定

市場規模の推定は「プロトタイピング」前の「事業性の分析」段階で行われ、製品アイデアの定性的な評価と定量的な分析が行われる。定量的な分析で、生産ラインへの投資、予想販売額、販売コストの分析をはじめ、損益分岐点、競争、投資収益率などの分析が行われる。
プロトタイピング

プロトタイピングで最も困難なのは、顧客の選好や嗜好をどのように製品属性へと翻訳するかであり、また、パーソナリティや時間感覚の異なる技術部門とマーケティング部門などが直接交渉する段階なので、メンバー間の調整や協力が求められる。
観察法

観察法には、交通量調査や動線調査など実験的条件下の調査対象者の行動を観察する方法や、エスノグラフィーなど調査者自身が調査対象の世界に身を置いたり生活空間を実際に体験したりしその体験自体を自己観察する方法が含まれる。
グループインタビュー

グループインタビューの利点は、特定のテーマについて意見や感想をそれぞれ自由に述べ合う形式のため、1対1では引き出しにくい被験者の意見や行動を表面化させることができる点である。グループインタビューの司会者が複数の参加者に対して共感を示したり、友好的関係を築くなど被験者が話しやすい雰囲気を醸成できるかどうか、インタビュアーの能力に影響を受けやすい調査手法である。
デプスインタビュー

デプスインタビューは、インタビュアーと被験者が1対1で対面する調査手法で、一人の被験者に多くの時間をかけることにより考え方や価値観、行動スタイル、嗜好などのより深い情報を聞くことが可能である。また、グループインタビューと比較すると、他の参加者の影響を受けにくく、一人当たりの調査コスト(金銭および時間)は高い。
リード・ユーザー法

リード・ユーザー法とは市場における先駆者となっているようなユーザーを製品開発過程に取り込むことにより、市場の規模や競合に対する競争力を確認するなど、高い製品開発成果の実現を目指すアプローチである。検証的調査ではなく仮説あるいは開発段階の調査で用いられる。
相関係数

相関係数は2つの要素間の関連の強さを表す
クラスター分析

クラスター分析とは、集団をいくつかに分割し、類似度の近いもの同士にグルーピングするための統計手法である。異なる性質を持つ対象が混在しているとき、クラスター分析を用いて、似ている対象から構成される相互に排他的なグループに分類することがある。
順序尺度

順序尺度とは、1位、2位、3位といったように、優劣の順序を表す尺度である。例えば、「選択肢の中から好きな順に1位から5位まで記してください」という調査をした場合、被験者が2位より1位のブランドが好きなことはわかるが、その差はわからない。よって、中央値と最頻値を用いることが一般的である。
t検定

t検定は平均値の差に意味があるか否かを判断する場合に用いられる。例えば、特定店舗での消費金額に男女で差があるのかを確認したいときには、男女それぞれが消費する金額の平均値を求め、それらの平均値の間に統計的有意差があるといえるのかをt検定で調べる。
カイ二乗検定

カイ二乗検定はクロス表の表頭と表側の項目間に統計的に意味のある関係があるか否かを客観的に判断する分析手法である。
2次元マトリックス

新製品を開発する際には、製品系列のラインの幅と奥行きの全体的な構成のバランスを保つ必要がある。製品の「幅」「奥行き」「整合性」「長さ」といった製品ミックスは、製品ラインと製品アイテムを2軸とした2次元マトリックスで整理することができる。
マ ーケティング・マネジメント

P.コトラーの著書『マ ーケティング・マネジメント』において、成熟期のマーケティング戦略は、市場の修正、製品の修正、マーケティング・ミックスの修正の3つとされている。市場の修正では、ブランドのユーザー数の拡大によって成熟ブランドの市場拡大を試みる。 製品の修正では、品質改良、特徴改良、スタイル改良によって製品特性を修正し、売上を促進する。また、価格、流通、広告、販売促進、人的販売、サービスなど他のマーケティング・プログラム要素を修正して売上を伸ばそうとする場合もある。「製品アイデア」とは企業が市場に提供する可能性のある製品を指すが、「製品コンセプト」といった場合には、これを顧客の立場から捉え、その製品が誰にとって、どのような時に、どのような問題解決をするものであるかを表現したものである。
顧客の囲い込みを図る戦略的アプローチ

ホワイトスペース戦略

有体の製品とそれらの使用価値を高めるための無体財を組み合わせて提供することで顧客の囲い込みを図る戦略的アプローチのこと。このアプローチは、従来の製品と市場で捉えられていた戦略的アプローチとは異なり、ビジネスモデルに着目したアプローチである。例えば、Apple社のiPhoneの成功は、有体としての価値が高かっただけでなく、それに付随するアプリなどの無体財を充実させ、顧客の囲い込みを図ることができたことが、一つの成功要因である。
レッドオーシャン戦略

競争環境下の中で企業が生き残るために、既存商品やサービスの改良によって、血みどろの争いを繰り広げる戦略。
ブルーオーシャン戦略

競争とは無縁の未開拓市場を創造していく戦略的アプローチである。
PEST分析

PEST分析とはマクロ環境分析に用いられるフレームワークであり、組織の外部環境を捉えるための方法である。政治的環境 (Political)、経済的環境(Economic)、社会的環境(Social)、技術的環境 (Technological)の頭文字を取り、4つの側面から外部環境を把握することを支援する。
SWOT分析

SWOT分析は、組織の外部、内部環境の把握を目的とした分析である。自社の強みと弱み、機会と脅威のそれぞれを構成する要素を整理するために有用である。
相対的市場シェア

相対的市場シェアとは、最大の競争相手の市場シェアで自社の市場シェアを割る(除する)ことで算出される数値である。この値が100%を超えていれば、自社はその市場のリーダー企業である。
有効市場

有効市場とは、ある製品・サービスに対する十分な関心をもち、購買に必要な水準の収入を有しており、かつ関心、収入、特定の製品またはサービスへのアクセスを備えた消費者の集合のことである。例えば、酒類においては20歳未満の消費者への販売は禁止されていることから、20歳以上の成人で酒への関心と購買できる水準の収入を有している消費者によって有効市場が構成される。
製品分類

製品分類には、物理的特性による分類(耐久財、非耐久財、サービス)と使用目的による分類(消費財、生産財)がある。消費財には、消費者の購買習慣に基づく4つの分類(最寄品、買回品、専門品、非探索品)がある。
最寄品

購買頻度が高い消費財であり、即座に商品が引き渡されることが要求され、 顧客が購買するにあたって意思決定を短時間しか使わず、比較や購買に際しては最小限の努力しか払おうとしない商品という特徴を持つ。対象商品は食料品や日用雑貨などの幅広い商品が対象で、利便性が良い店舗、具体的にはスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで取り扱われることが多い。低価格の商品が多いため、顧客は他の類似商品との比較・検討することが少なく、購買にあたっては最小限の努力しか払わない。つまり顧客にとっては低関与対象商品であり、入店する前に購入の予定立てを行わない非計画購買となる。具体例として、新聞、タバコ、ビニール傘などが挙げられる。
買回品

買回品とは、顧客が購入する際に、他商品と品質の比較や価格を比較したり、適合性、品質、価格、スタイルなどをもとに特性を比較する商品のことである。家具、家電などが該当する。顧客が選択し購入する過程で、選好を基準に具体的に説明すると、必要性が生じる前にある程度選好マップを形成しているものを「非買回品(最寄品・専門品)」、必要性が生じるまで選好マップを持たず、購入前に情報を探索するものを「買回品」と呼ぶ。ここで言う選好マップ とは、複数のブランドがある場合に、消費者が各々のブランドを相対的にどう評価しているかという、ブランド間の位置関係を示すものである。買回品は消費者が複数の店舗を見て回り、 比較して購入するためブランドが事前に決定されることは少ない。
専門品

専門品とは、独自の特性やブランド・アイデンティティを備えた商品で、消費者が購買するための努力を惜しま ないものである。高級自動車、高級スーツなどが該当する。
非探索品

非探索品は、消費者が存在を知らない、あるいは知っていても興味を示さない商品のことで、具体例として百科事典生命保険、墓石などが挙げられる。

企業経営理論 〜価格設定戦略〜

価格設定戦略


市場浸透価格戦略

市場浸透価格(ペネトレーティング・プライス)は、短期的には早期に市場シェアの獲得、市場シェアの最大化を目的とし、また長期的には販売量が多くなることで単位コストが減少し利益が上昇することを目的とした価格設定方法である。この価格設定を行うのに優位な条件として、①経験効果により単位コストが減少する、②潜在的競合他社への牽制効果がある、③市場が価格に敏感で、低価格により市場の成長が見込める、の3つが挙げられる。需要の価格弾力性が高いときに採用されやすい。
上澄み吸収価格戦略

上澄み吸収価格(スキミング・プライス)は開発に要した数年にわたる多大な費用を早期に回収するため、初期価格を高く設定すると同時に多額の広告費を集中投入して、短期間に市場から利益を得る戦略のこと。最も高い価格からスタートして、市場の拡大・競合の参入とともに徐々に価格を下げていく価格設定方法である。新技術の製品を発表する際によく用いられる。この価格設定を行うのに優位な条件として、①高い価格でも十分な需要がある、②大量生産によるコスト削減効果の利点を得られない、③イニシャルコストが高く、潜在的競合が市場に参入しにくい、④高い価格は優れた製品というイメージを伝える、の4つが挙げられる。模倣されやすい新製品にスキミング価格を設定した場合、低価格ラインの模倣品が競合から投入されシェアを奪われる恐れがある。したがって、スキミング価格が有効な条件は、競合他社が模倣品を導入しにくく、製品品質やイメージ面において優れていることとなる。
ターゲット・コスティング

ターゲット・コスティングとは、市場・消費者に規定される目標価格を出発点とし、そこから企業が必要とする目標利益を差し引き、結果として算定される原価をターゲットとして、企画・開発段階から、製造部門や購買、サプライヤーさらには顧客をも巻き込んだ部門横断的な取り組みにより、所定の品質を満たした製品・サービスを具体化する取り組みである。
コストベース価格設定法

あらかじめプロトタイプのテストを繰り返し、最終的に販売を想定した製品のコストに基づいて価格を決める方法で価格を設定すること。コストベース価格設定には、製品の製造コストに標準的な利幅をつけて価格を設定するコスト・プラス法のほか、損益分岐点、目標利益による設定方法がある。
需要志向価格設定法

ユーザーが製品やサービスのベネフィットに対して支払ってもよいと考える対価をベースに設定されるさまざまな価格設定方法のこと
交差弾力性

交差弾力性は、値がゼロより大きくなればなるほど両者は競争関係にあり、またゼロより小さくなればなるほど両者は補完関係にある可能性が高い。また、プラスでもマイナスでもゼロに近ければ近いほど独立製品の関係にある。例えばスポーツカーと軽自動車の場合、利用者層や使用目的が異なるため、軽自動車の価格の変化は、高級スポーツカーの需要量には影響しないことが予想される。こうしたケースの交差弾力性の値はゼロに近い。
交差弾力性=製品Yの需要量の変化率÷製品Xの価格の変化率
プライス・ライニング戦略

ウイスキー、ネクタイ、スーツなどの製品では、低価格の普及品から高価格の高級品までのバリエーションを提供することがある。このように、複数の価格帯で製品展開することを「プライス・ライニング戦略」と呼ぶ。低価格の普及品から高級品までのバリエーションが用意されている製品カテゴリーでは、1,000円、3,000円、5,000円のようにいく つかの価格帯(プライス・ライン)にまとまっている。顧客は、こうした製品に対して、値段の高安を判断する何段階かの参照価格を有しているため、その参照価格に合わせて価格を設定するプライス・ライニング戦略が適する。
キャプティブ価格設定

キャプティブ価格設定とは、同時に使用される2つの商品のうち、基本となる製品を相対的に安く設定し、付随して消費される製品やサービスを相対的に高く設定することで利益を確保する戦略であり、浄水器やプリンターなどで導入されている。例えば、プリンターとインク、カミソリと替刃では、プリンターやカミソリは比較的安価に設定されている。
威光価格

意図的に高価格を設定することによって、高品質を訴求する価格設定方法である。消費者が価格によって品質を判断する価格の品質バロメーター機能は、価格以外の要素で品質が判断できない場合に有効に働きやすいが、逆の場合は有効に働きにくい。
価格の文脈効果

同一価格でも周辺状況によって受け止め方に差が出る現象のこと。消費者は価格を相対的に評価しやすいという一面があり、例えば、4000円の肉は2,000~3,000円という値札の商品群の中では高いと感じるが、5,000円や6,000円以上の商品が多く並ぶ所では安いと感じられる。
端数価格設定

消費者は、切りの良い価格よりも若干低い価格に対して反応しやすいこと。切りの良い価格より少し低い価格設定にすることで、消費者に安いという印象をもたらす効果である。たとえば3,000円ではなく2,980円で販売することで、消費者は安いという印象を受けやすくなる。
イメージ・プライシング

イメージの違いに基づいて、同じ製品にいくつかの異なる価格設定をすることである。大して変わらない類似品質製品に別ブランド名を付けて複数のブランドを持ち、片方を広告などでイメージを高め、より高価格で販売する方法である。高価格バージョンで利幅を拡大し、また全体の販売規模拡大により利益を拡大する。例えば、同じ香水でも、名前や瓶を変えイメージを変えることで、そのイメージに応じた価格設定をすることできる。香水は、消費者の自己イメージ形成欲求や顕示欲求が強い商品のため、このような価格設定を行うことができる。
心理的財布

消費者は心理的に多くの財布を持っており、ある支出を行う場合、どの心理的財布から支出するかで、その金銭的支出による心の痛みが異なるという理論である。たとえば、生活必需品用財布、贅沢用財布、文化・教義用財布、外出用財布、ポケットマネー用財布など数多く存在する。企業は、製品が消費者にどのカテゴリーで認知
されるかで感度が変わる。たとえば、冷風機の価格は、扇風機のカテゴリーに入ると高く感じられ、クーラーのカテゴリーに入ると安く感じられるといったケースである。
支出の痛み

消費者が金銭を支払うことに生じる心理的な痛みのことである。一般的に同規模の金額を支出する場合でも、趣味などに支払う場合と比較し、公共料金などの義務的消費に支払う場合の方が支出の痛みは大きい。
プレステージ効果

プレステージ効果とは、高品質なものを好む消費者の購買意欲を刺激するために、敢えて高価格な価格設定を行うことによる効果のことである。
差別的価格法

同一の製品であっても、国内と海外、シーズン中とオフシーズン、あるいは業務用と家庭用などの区分によって、消費者間での需要の価格弾力性が異なることがある。需要は消費者のニーズと連動するため、地域、季節、消費者の種類によってニーズが変化する。1つの製品やサービスを外部環境の変化に合わせて、複数の価格で販売することを「差別価格」という。市場セグメント間の価格弾力性が等しい場合よりも、価格弾力性に差があるほうが有効である。顧客の知覚する価値に基づいた設定であり「需要」を基準とした設定方法のこと。製品の真の価値ではなく、その製品に対して顧客が支払っても良いと感じる価格を適正価格とするため市場調査を詳細に行う必要がある。化粧品やブランドもののバッグなど、製造原価と顧客の認識価格が大きく異なる製品でよく使われる。また具体的な例として、チェーン居酒屋のターゲット別の出店戦略などがある。同じ系列の居酒屋で、同様のメニュー表にもかかわらず、価格設定が店ごとに違うのは差別的価格法の戦略となる。
慣習価格

慣習価格とは、心理的価格の1つで長期にわたって一定している価格(缶ジュースなど)である。慣習価格の特徴として、価格を一定レベルから下げても需要はさほど伸びない、一方で一定レベルから価格を上げると需要が著しく減少することがあげられる。慣習価格に該当する商品として、ガムやペットボトル入りの清涼飲料水などをあげることができる。
品質バロメーター機能

商品の品質判断を価格以外で行うことが難しい場合、「低価格=低品質」「高価格=高品質」と判断されやすくなること。例えば、消費者吸引を意図して世界各国から仕入れた雑貨を100円均一で販売するキャンペーンを継続的に実施していた。日本ではほとんどみられない商品ばかりだったため、 買い物客の多くは価格を品質判断の手段として用い、「これらは安かろう、悪かろうだろう」という結論に至る場合が目立った。これは、価格の品質バロメーター機能である。
プロスペクト理論

人々が利益よりも損失に対して強い反応を示すという行動経済学の理論。消費者が、例えば800円という内的参照価格を持っていて、1,000円という価格に遭遇し、200円の損をする実感と、消費者の内的参照価格が 1,000円の場合に800円で買える時、すなわち200円の得をする実感を比較する。この場合、損をする方のインパクトの方が大きいと言われている。これを説明するのがプロスペクト理論である。

価格設定におけるセグメント

ライフスタイル

生活者の生活価値観に基づいて形成される生活行動体系もしくは生活のパターンや生活の仕方」と定義されており、具体的な測定尺度はサイコグラフィック変数である。例えば温室効果ガスを一切排出しないという特徴があるバイクのターゲットとしては、ライフスタイルに基づくセグメントは適さず、地球環境への関心が高い顧客層をセグメントすることが有効となる。
ベネフィット

ベネフィットによる細分化変数には、品質、サービス、経済性、迅速性などがある。
パーソナリティ

パーソナリティはサイコグラフィック変数の1つであり、神経質、社交的、権威主義的、野心的などの細分化変数がある。温室効果ガスを一切排出しないという特徴があるバイクをどのセグメントに販売していくかを検討する場合、パーソナリティに関する調査を実施した結果、保守的で権威主義的なユーザーは従来型のバイクを強く好むことが分かったとすれば、従来型のバイクを強く好む保守的・権威主義的セグメントをターゲットから除外し、その他の革新的・野心的セグメントなどを検討するのは有効な戦略となる。

2021年8月3日火曜日

企業経営理論 〜プッシュ戦略・プル戦略〜

プッシュ戦略とプル戦略は組み合わせて採用されることがある。具体的には、消費者向けの広告、すなわちプル戦略と、販売店に対する販売促進活動、すなわちプッシュ戦略が同時に、もしくは組み合わせて採用されるケースがある。

プッシュ戦略

生産者が流通業者を対象として、人的販売、アロウワンスや販売助成などセールス・プロモーションを活用して行うもの。人的販売が重要視され、生産財に適している。高額の買回品において効果が高いのは、プッシュ戦略であり、高額な商品になるほど、人的販売で商品知識をしっかりと伝えることが購買につながる。また、消費者がブランド間の差異を明確に知覚できない場合や、差異を知覚していたとしても購買に対する関与が低い場合、流通業者や販売業者を介して製品を市場に流通させ、販売を促進するために有効なプロモーション戦略となる。
プル戦略

消費者に向けて、広告等を展開し、ブランド自体に引きつけられた結果として消費者の指名買い行動を生み出すこと。取引相手となる小売チェーンの店頭で展開する商品を通じて消費者の欲求理想点に近いポジションを獲得することができれば、ブランド化の構想として強力なプル効果による指名買い行動を生み出すことが可能となる。

2021年8月1日日曜日

企業経営理論 〜チャネル戦略〜

チャネル戦略

チャネル戦略とは自社の製品を効果的に販売することのみならず、競争戦略あるいはブランド戦略、チャネル構成員との力関係などを考慮した上で戦略的に行っていく必要がある。チャネル政策の類型は、主に「開放的」「選択的」「専売的」に分類される。チャネルの広さとは、製品を取り扱う流通業者の範囲を指しており、またチャネルの長さとは、流通段階を指している。よって一般的に開放的チャネルであれば広くて長いチャネルが構築され、専売的チャネルであれば狭くて短いチャネ ルが構築される。

開放的チャネル政策

自社の製品をどこでも買ってもらえるようにする。市場カバレッジは広いが、チャネルコントロール力が低い。
選択的チャネル政策

新規事業で流通業者を探しているときに採用される。例えば、専門店で飲み販売していたものを、大手メーカーと販売に関する提携をし大手メーカーの販売チャネルを利用して適切な小売店に納入していくことで全国市場での販売が可能になる。または大都市圏のみに数店舗を構えるライフスタイル型の専門店小売企業に取引先を限定し、高性能・高級ブランドとして販売していく。
専売的チャネル政策

競争企業の製品の取り扱いをさせず、自社製品のみを扱う流通業者を構築するものであり、簡単には構築できない。メーカーと流通業者の間で強い結びつきが必要である。
企業連携

垂直的提携のメリット

①異なるチャネル段階の提携で持ち寄る技術やアイデアが適切にかみ合うと大きな成果が期待できる
②独自のブライベートブランドで競合他社と差別化できる
③ブライベートブランドを低価格で仕入れることができるので高い粗利益が得られる
水平的提携のメリット

①同じチャネル段階の提携でお互いの製品ラインアップを補完できる
②規模が拡大し、知名度や他のチャネル段階に対する交渉力が高まる
垂直型マーケティング・システム

管理型チャネル・システム

管理型チャネル・システムでは、チャネル・キャプテンが全体を統括する。
企業型チャネル・システム

企業型は、1つの企業がその資金力により流通段階を統合し、同一資本にまとめるシステムである。流通の各段階を統合するためには多額の資金が必要となる。資本によって統合されているシステムなので、チャネル・コントロール力は最も強くなる。
契約型チャネル・システム

契約型チャネル・システムは、契約により統合されているシステムであり、参加メンバーの資本的結合度は低い。代表的形態として、フランチャイズ・チェーン・システムがある。
流通系列化政策

メーカーは系列店へさまざまな支援をするが、系列店はメーカーとは別資本の独立企業なので、基本的に系列店自らの資金で販売拠点を設置できる。流通系列化の具体的行為としては、専売店制 や一店一帳合制、リベートなどがある。
マーケティング・システム

需要の不確実性の増大を背景に、多くの製品の流通・マーケティングは製品の在庫位置変更のタイミングをできるだけ実需の発生時点・地点に近づける形での延期型対応が有効である。近年は需要の不確実性の増大を背景に、多くの製品の流通・マーケティングは「投機型」から「延期型」に移行している。
投機型

実需の把握を待たずに生産することであり、見込生産のイメージである。大ロット生産は見込生産に用いられる生産形態であり、一度に大量の製品を製造してから、販売するというビジネスモデルであるため、需要の不確実性には対応できない。大ロット生産は投機型のマーケティング・システムにあたる。
延期型

実需が把握されるまで製品の生産や流通を引き延ばすことであり、受注生産のイメージである。需要の不確実性を抑制できるシステムとして延期型のマーケティング・システムが構築される。延期型のマーケティング・システムとしては、製品別の販売実績 (実需)を把握することができるPOSシステムがある。SCMは一連の流通活動(メーカー→卸売業 者→小売業者→消費者)を総合的に管理することで在庫をコントロールする概念であり、需要の不確実性を抑制できる。SPAとは、製造から小売までを統合した販売業態である。日本ではユニクロなどのように、小売業者が製品開発や製造も含めて行うことで、実需を製品開発や製造に迅速に反映させることで業績を伸ばした例があり、需要の不確実性を抑制できる。製販連携はSCMなどのシステムに基づいて、 製造業と小売業が連携する体制をとることで、より実需に基づく製造・販売を可能にしたケースは多く、需要の不確実性を抑制できる。
オープンテリトリー

オープンテリトリーとは、流通チャネルに対し、 販売地域を限定せずに自由に競争させるものである。
店会制

店会制とは、製造業者が自社製品を扱っている小売業者や卸売業者を水平的に組織化した制度である。その目的は情報交換と販売促進である。
流通チャネル

流通チャネルには、当事者の間の所有権の移転と代金授受の機能とともに、プロモーション機能がある。 例えば、スーパーマーケット等の小売店頭でのPOP広告、実演販売や卸売業者が小売店に対して行うリテールサポートやリベートなどがあげられる。
カバレッジ

カバレッジとは網羅性や取扱範囲を意味し、カバレッジを確保するためには卸売業者や小売業者のチャネルを活用していくことが有効となる。また、流通チャネルの機能である取引最小化の原理より考察すると、卸売業者を介在させた流通を行った方が、小売業者に対する取引コス トを卸売業者に転嫁することができる。つまり、卸売業者や小売業者にチャネル費用の一部を転嫁することができる。
コンシューマー・マインドマップ

コンシューマー・マインドマップはイメージなどの潜在的なものを目で見えるように顕在化した形で図化したものである。
コーホート分析

コーホート分析は年齢による個人差、時代による傾向を掴める点など、デモグラフィック基準を深掘りする手法である。「年齢」、「時代」、「世代」からなる3つの要因を分解して分析可能なアプローチのこと。
バウチャー

バウチャーとは引換券の意味合いを持ち、主に飲食業や宿 泊業などで発行されている。間接流通の経路拡張によるサービス拡販のこと。なお、パッケージツアーなどを想起するとイメージしやすいが、バウチャーは旅行会社などで発行され消費者はサービスの予約と同時に旅行会社との取引が生じ、代金の支払いを行い予約内容に合わせて宿泊先のサービ スを受ける。一方で、バウチャーの発行に対してはホテルなどから旅行会社に請求がされるため、2社での取引が生じる。直接流通はサ ービスの不可分性からも見て取れる通り、提供者が顧客に直接サービスを提供することである。
チャネル管理

自社のマーケティングを主導的に実行していくうえで、 チャネル構成員の動機づけや統制による管理を行っていくことが不可欠である。
チャネル・コンフリクト

流通(マーケティング)における一連の経路(チャネル)を構成する業者(メンバー)の間で生じる対立や衝突のこと。チャネル構成員との間でメーカーが相互浸透戦略を実行することは、チャネル・コンフリクトの抑制に寄与する。他にもチャネルコンフリクトを抑制する手段として交渉戦略、境界戦略(コンフリクト当事者の両組織の境界に位置するセールスマンなどに処理を行わせる)、超組織戦略(第三者機関の制定をあおぐなど)などが考えられる。
パワー資源

チャネル構成員を動機づけたり、統制したりするための手段となる経営資源のこと。L.W.スターンによるパワー・コンフリクト論によれば。チャネル構成員のマーケティング戦略変数をコントロールできる能力としてパワーがあり、(1)保持するパワー資源(2)それらパワー資源に対するチャネル構成員の依存度の関数と考えられる。このうちパワー資源は経済的と非経済的パワーに分けられ、経済的パワーには「報酬」「制裁」があり、非経済パワーには「正当性」「一体化」「専門性」「情報」がある。
チャネル・スチュアードシップ

チャネル・スチュアードシップとは、流通チャネルを設計・管理し、チャネ ルの転換を漸進的に進めるための考え方であり、チャネル・スチュアード(チャネル管理人)が発揮すべきリーダーシップのことである。
取引依存度モデル

取引依存度モデルでは、メーカーが特定の小売企業などへの販売依存を高めた場合。小売企業がバイイングパワーを発揮できるようになり、チャネル統制力は低下する。

商業簿記 〜株式会社設立と純資産〜

株式発行にかかる費用 創立費 新規に株式会社を設立する際の定款作成や登記にかかる費用のこと。 株式会社の設立前 にかかる費用。 最低でも24万円(定款認証に9万円、設立登記に15万円)かかる 株式交付費 株式の増資時にかかる費用のこと。 株式会社が設立した後 の費用。 開業費 株...